士師記8章 「恵みに心にとめよ」

イスラエルの子らは、周囲のすべての敵の手から救い出してくださった彼らの神、を、心に留めなかった。士師記8:34

くぅ~ママのちょっと一言
成功した時や人に評価された時にどのような態度をとるかでその人の真の姿が分かると思うことがあります。うまくことが運ぶとそれを快く感じ、時には有頂天になってしまいがちですが、そんなときこそ益々謙遜な心を持つことが、人生に対して忠実な生き方です。
イスラエルの民のため勇敢に戦った勇者ギデオンでしたが、エポデを作ったことで大きな過ちを犯してしまいます。ギデオンの作ったエポデが偶像になってしまったのです。ギデオンがすべき事は、神の前に益々へりくだり、神がイスラエルをミディアン人から救ってくださったことを民と後世に伝えることによって、神の栄光を現すことでした。しかし見える形としてエポデを作ったことで、栄光をエポデ、またはギデオン自身に向けてしまったのです。

神に選ばれ、神の恵の内にいながら、人間の傲慢と言う罪のため、神の祝福からもれることがあるのです。

聖書要約
 エフライムの人たちがギデオンに「なぜこの戦いに私たちを呼ばなかったのか」と激しく責めたてました。しかしギデオンは「加勢してくれたあなた達が二人の将軍を討ち取ったではないですか。わたしたちの方がなにもできなかった」と話したことで彼らの憤りはおさまりました。
 ギデオンはなおミディアン人を追跡しました。途中スコトで疲れて空腹の兵士のためにパンを求めたのですが、まだ勝利していない者に加担するわけにはいかないと冷たい対応をされます。ペヌエルでも同様の扱いをされました。その後ギデオンはミディアン人の二人の王ゼパとツァルナムを捕らえました。王を連行していく途中でスコトとペヌエルにおいて、ギデオンに冷遇したことへの報復をしました。そして王に対してはギデオンの兄弟を殺害した事実がギデオンの知れるところとなり、王はギデオンの手によって殺害されます。
こうしてこの戦いは終結したのです。民はギデオンに「我々を治めてください」と言いましたが、ギデオンは「神があなたたちを治められる」ときっぱりと断りました。しかし民から戦利品として手に入れた金の耳輪を欲しいと頼みました。こうして民から集められた金の重さは20Kgにもなりました。その金でギデオンはエポデ(祭司の服)を作り自分の町に置いたのですが、それを民が拝むようになり、それがギデオンの犯した悪行となったのです。
一方ミディアン人は二度と立ち直れず、ギデオンが生きている40年間はイスラエルに平和が続きました。ギデオンには息子が70人いましたが、その中にアビメレクという男の子がいました。ギデオンはついに世を去り、墓に葬られました。ギデオンがなくなった後、イスラエルの民はたちまち偶像礼拝に陥り、主を忘れて生活をするようになったのです。