使徒言行録1章 聖霊が働かれる時


「しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。」使徒1:8

くぅ~ママのちょっと一言
これを書いたのはルカの福音書を書いたルカ。ルカが書いた2つの文書は新約聖書の4分の1にあたります。書かれた年代は諸説ありますが、ローマ政府により反キリスト教政策が開始される前と考えると、60年代前半とのこと。ローマ政府が持っているキリスト教への偏見を正そうとして書かれたものですが、目的は4つ。一つ目は初代キリスト教の設立と歴史を貫いて働かれる生ける神の存在をあきらかにしようとしたこと。二つ目は初代教会と信徒たちがどのように聖霊に導かれて信仰を確立していったかについて。三つ目はキリスト教はユダヤ教徒は異なりローマ帝国に対しては中立な立場であることを強調したこと。四つ目はキリスト教信仰こそ全世界で宣べ伝えられるべき唯一のものであることを論証したことです。
使徒たちは聖霊を受けるのを待つようにイエスに命じられます。聖霊が働かれる時、わたしたちは力が与えられるのです。

聖書要約
はしがき
テオウィロさま、前に差し上げた手紙ではイエスの生涯とその教えについて書きました。またイエスが使徒たちに聖霊によって指示を与えて、天に帰られたことはすでにご報告いたしました。
約束の聖霊
イエスは十字架の死を遂げた後、40日にわたって使徒に現れ、復活と神の国のことを示しました。食事を共にされていたある時、イエスは「エルサレムを離れてはいけません。前に話しておいた父からの約束を待ちなさい。あなた方は聖霊によるバプテスマを受けるのです。」と言われました。
イエス天に上げられる
使徒たちはイエスに「いつイスラエルを解放し、国を建て直してくださるのか」と尋ねると、イエスは「それは父がお決めになることです。あなた方には関係のないことです。しかしあなた方の上に聖霊が降ると、あなた方は力を受けます。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリア全土で、また地の果てに至るまで、わたしの証人となるのです。」と言われて、天に昇っていかれました。使徒たちは天を見上げていたのですが、その側に白い服を着た二人が立っていて言いました。「天に昇って行かれたのと同じ姿で地上に帰って来られるのです」と。
マティアの選出
使徒たちはイエスが天に昇られるということをオリーブ山で経験した後、エルサレムに戻ってきて、泊まっていた2階の部屋に集まり、祈っていました。ある時120人ほどの人が集まっている所でペテロが言いました。それは裏切ったユダのことです。ユダのことは(旧約)聖書で前から言われていることで、詩篇の言葉が成就したのだと。また詩篇に「その務めは、他の人が引き受けるがよい」と書かれていることから、主イエスと共に生活した使徒の中から選ぶことになりました。その結果マティリアが使徒に加えられました。