ヨハネの黙示録13章 為政者がサタンの支配に陥らないために

「ここに、聖徒たちの忍耐と信仰が必要である。」黙示録13:10

くぅ~ママのちょっと一言
この章ではサタンである竜に協力する獣が登場します。この獣はローマ帝国またはもっと広い意味で神に反する悪の力を表します。7つの頭と10本の角と10の冠は支配権を持っていることを表します。そしてひょう、熊、獅子に体の一部が例えられていますが、これは当時のバビロン、ペルシャ、ギリシャなどの古代の世界的国家権力を示しているとか。竜であるサタンがこの国家権力に力を与えたのです。この致命傷を負った獣はローマ皇帝ネロではないかという説が有力ですが、もっとひろく地上の支配権全般を指すとの考えもあります。地上の支配権は消滅しかかっても、サタンの力で回復することを示しているとのことです。
地から上ってきた獣は偽預言者を表しているとのこと。致命傷が回復した獣を人々に礼拝させたり、奇跡を行って人々の目を欺き、最初の獣の像を作ってその像に権力を持たせ、皇帝礼拝を強制したのです。
気になる666ですが、「ネロ」という文字をヘブル語で綴ってその数を合わせると666になるということで、この数字はローマ皇帝、ネロを示しているという説があります。但し、その足し算には少しの細工が必要だそうです。また別の説として、888がクリスチャンを表しているという記述が「シビルの託宣」にあることから、完全数7のプラス1が3つ連なったのがクリスチャンなら、その1つ減った数が3つ連なったということで、反キリストという解釈もあるようです。また単純に完全数の7でないので、人間を表すとする注解書もあります。いずれにしてもローマ帝国の迫害の中で書かれているのではっきりと書くことができなかったのです。
ここでは皇帝がサタンの支配下に陥って政治をしていることが書かれていますが、軍国主義の日本でもかつてそうであったように、為政者がサタンの意のままに操られることがないようにクリスチャンは為政者のために祈らねばなりません。

聖書要約
二匹の獣
一匹の獣が海から上がって来るのを見ました。それには7つの頭と10本の角と10の冠があり、頭には神を冒涜する様々な名が書かれていました。それはひょうに似ており、足は熊、口は獅子のようでした。竜はこの獣に権威を与えていました。その獣の7つの頭の内1つが回復の見込みがないほど傷ついていました。ところがその傷が治ったのです。この獣が負った致命傷が回復したのを見て、全地が獣に服従し、その背後の竜を拝み、「これほど偉大な方を見たことがない」と喝さいしました。竜は獣をけしかけて42ヶ月間3年半の間、神をののしり、地上を思いのまま支配する力を与えました。クリスチャン以外の人々はこの獣を拝みました。一方、クリスチャンの迫害が激しさを増しました。しかし何があろうと慌ててはいけません。こんな時こそ忍耐と信仰が試されているのです。
 ヨハネはもう一匹の獣が地から上って来るのを見ます。これは小羊のような2本の角を持ち、竜のように言葉を発し、致命傷が回復した獣を人々に礼拝させたり、奇跡を行って人々の目を欺き、その獣の像を作って、像に権力を持たせ、像を拝まない者は殺されました。そして獣の像に礼拝した者はその印を右手か額につけていきました。その印がないと仕事につくことも買い物も出来なかったのです。この獣の文字を数字に直すと666になります。賢い人はこのなぞ解きをしてみなさい。