サムエル記第二15章 「御心に適うのであれば」

「もし私がの恵みをいただくことができれば、主は、私を連れ戻し、神の箱とその住まいを見させてくださるだろう。」サムエル記第二15:25

くぅ~ママのちょっと一言

息子に追われての都落ちするダビデはどれほど辛かったことでしょう。しかしダビデは息子アブサロムへの憎しみの言葉は一切発していません。他の裏切った者に対しても憎んでいないのです。

それはダビデの心を支配していたものは自分と他の人との関係ではなく、自分と神との関係であったからではないでしょうか。26節の「もし私が御心に適うなら神は私を連れ戻して神の箱とその住むところを見せてくださるだろ。しかし神の良いと思われるとおりにしてください」の言葉からダビデの心が神に向かっていることを物語っています。私たちの心が神に向かう時、この世のあれこれはそれほど大きな問題ではなくなるのではないかと思います。

聖書要約
アブサロムの反逆
アブサロムがエルサレムに戻された後、彼は戦車と馬と50人の護衛兵を整えました。また朝早くに城門に立ち、王に訴えを持ち込む者に声をかけて関心をしめして、訴えを聞き、自分なら父であるダビデ王とは違い公平に裁くことが出来るのにと言うのです。またアブサロムに挨拶をする人があれば素早く握手を求めました。このようにしてイスラエルの人々の心をとらえていったのです。そして4年後アブサロムはダビデ王の許可を得て、いけにえを献げるためにヘブロンに向かいます。ところがヘブロンに滞在中にイスラエルの各地に密使を送り、「ラッパが吹き鳴らされたら、アブサロムが王になったのだとご承知下さい」と、反逆をそそのかしたのです。何も知らずにアブサロムに同行した200人も巻き込みました。またダビデの顧問だったアヒトフェルもアブサロムを支持すると断言しました。その報告がダビデの耳に入りました。ダビデはエルサレムが殺りくの舞台となることを好まず、アブサロムが都に入る前に逃亡することにしました。
ダビデとイタイ
600人のガテ人、ケレテ人、ペレテ人がダビデに同行しました。ガテ人の隊長イタイに「外国人のあなたがたが、私についてきて亡命生活を共にすることはない」とイスラエルに戻るように言いますが、「王が行かれるところどこへでも参ります」とダビデについていくことになりました。
ツァドク、アギアタルと神の箱
レビ人全員が神の契約の箱を担いできました。祭司ツァドクとアビアタルは兵士全員が都を出るまで、神の箱を道端に下ろしました。そしてその後ダビデの指示に従って箱を都に移しました。「もし私が御心に適うなら主は私を連れ戻して、神の箱とその住むところを見せてくださるだろ。しかし主の良いと思われるとおりにしてください」とダビデは言いました。
ダビデとフシャイ
ダビデははだしで泣きながらオリーブ山を登っていきました。かつての自分の顧問だったアヒトフェルが陰謀に加わっていたという知らせを受けて、アヒフトフェルが愚かな助言をするようにと祈るばかりでした。頂上に着くとフシャイが服を裂いて頭に土をかぶってダビデの到着を待っていました。ダビデはフシャイにエルサレムに戻って、「これまでは父上の相談役でしたが、これからはあなた様におつかえします」と、言うように命じました。アヒトフェルの助言に反対するように頼んだのです。アブサロムの計画を祭司ツァドクとエブヤタルに知らせてくれたら、二人の息子アヒマアツとヨナタンがダビデに知らせるように手筈を整えました。