使徒言行録7章 ステファノの殉教
「見なさい。天が開けて、人の子が神の右に立っておられるのが見えます」使徒7:56
くぅ~ママのちょっと一言
理不尽な扱いを受けて、殉教の死を迎えたステファノでしたが、天国が見えていたのでしょう。聖書には天国の事が書かれている箇所は少ないのですが、この部分から天国を垣間見ることができます。私は人生を精一杯生きて、天国に帰る日を楽しみにしている者の一人ですが、天国の門が開いて天国の光を浴びながら天国に迎え入れられたらどんなに幸せなことかと思います。
聖書要約
ステファノの説教
ステファノが捕らえられて、大祭司に「訴えの通りか」と聞かれます。そこでステパノは答弁をしました。
「わたしたちの先祖、アブラハムは故郷を離れ、親族と離れて神が示す土地に旅立ちました。アブラハムはまずハランに住み、その後、私たちの土地イスラエルに住むようになりました。その時アブラハムはたった1坪の土地も自分のものではなく、子どももいませんでした。ところが神はアブラハムにやがてこの地全てがアブラハムとその子孫のものになると約束されたのです。アブラハムは神との約束のしるしとして、後に与えられた子、イサクに割礼を施しました。そのイサクの子であるヤコブの12人の子どもはイスラエルの12部族の長となりました。その一人ヨセフは兄弟のねたみによってエジプトに奴隷として売られてしまいました。しかし神はヨセフと共におられ、ヨセフはエジプトの地で大臣に取り立てられます。その頃エジプトとカナン地方に大飢饉が起り、私たちの先祖は苦境に立たされました。しかしエジプトには食料があると聞き、ヤコブは息子たちをエジプトに食料を買いに行かせます。そこでヨセフと再会し、エジプト王の招きによってヤコブ一族はエジプトに住むようになります。エジプトで私たちの先祖はどんどん増えていきました。年を経て、ヨセフを知らない王がユダヤ人を冷遇するようになりました。そしてこともあろうに乳飲み子を捨てさせたのです。モーセが生まれたのはこの頃です。彼は3か月間家に匿われましたが、それ以上隠しきれず捨てられたのですが、パロの娘が見つけ、養子として育て、王子としたのです。モーセが40歳になった時、同胞がエジプト人に虐待を受けているのを見て、エジプト人を殺します。神が自分をとおしてイスラエル人を助けようとしておられることを同胞は理解してくれるとモーセは思っていましたが、そうではないことが分かり、ミディアンの地にモーセは逃げます。そこに身を寄せている間に二人の男の子をもうけます。その40年後にシナイ山で燃える柴の中に神が現れ、エジプトに行って同胞の指導者、解放者になるように言われます。神は不思議な業としるしを行ってモーセを通して、人々をエジプト地から導き出されました。モーセはイスラエルの人々に言いました『神は我々の兄弟の中からわたしのような預言者をお立てになる』と。モーセはシナイ山で命の言葉、律法を受けます。荒野の旅の間、神殿の代わりに天幕を持ち運んでいましたが、ダビデの時代になって、神殿建設の準備が始まり、その子ソロモンが神殿を建てました。しかし主は天を玉座に、地を足台にされるお方です。あなた方はその神に背き続けています。あなた方が迫害しなかった預言者がいたでしょうか。そしてメシアであるイエスも殺してしまったのです」と。
ステファノの殉教
ステファノの弁明に人々は怒りが爆発しますが、ステファノは霊に満たされて、天を見つめ、「天が開いて、人の子が神の右に立っておられるのが見える」と言いました。益々民衆は怒り、ステファノを石打ちに刑に遭わせたのです。石を投げている人たちの服の番をしていたのはパウロ(後に新約聖書の3分の2を書いた人物)でした。ステファノは石を投げつけられる中で「主イエスよ、わたしの霊をお受けください」そして「主よ、この罪を彼らに負わせないで下さい」と言って息を引き取りました。