コロサイの信徒への手紙1章 すべてに先立つ主

「 御子は、見えない神のかたちであり、すべての造られたものより先に生まれた方です。」コロサイ1:15

助産師永原のちょっと一言
コロサイは今のトルコの一部にある町です。パウロがエフェソ伝道中にパウロの下で奉仕していたコロサイ出身のエパフラスによって福音が伝えられました。パウロはコロサイを訪問した事はないのですが、きめ細やかな配慮をもって手紙を書いています。この教会にも問題は異端でした。天使的な霊力を信じ、キリストはその一つとする考えで、諸々の霊視力に礼拝を奉げなければならないという聖書と違った考えがはびこっていたのです。コリントの教会は不道徳、ガラテヤの教会は律法による義という間違いを、エフェソ、フィリピは不一致という問題を抱えていました。それぞれの教会に、それぞれの問題があったのです。この問題を解決する為、エパフラスが代表でパウロの所にやってきたのです。
パウロは、御子イエスの内には神の本質が充満しており、地上では人間の姿をとられましたが、神の本質は少しも失われていないこと。すなわちイエスにおいて、神性と人間性は統一されており、両方の本質を失うことはないのです。パウロはそのことを口調を荒立てることなく、むしろ信仰を称賛しつつ間違いを指摘します。わたしたちも聖書の言葉を忠実に理解するものでありたいです。

聖書要約
挨拶
神に選ばれてキリスト・イエスの使徒とされたパウロと信仰の友であるテモテから、コロサイにいる聖なる兄弟たちへ手紙を送ります。わたしたちの父なる神の恵みと平安があなたがたにありますように。
神への感謝
わたしはあなた方がイエス・キリストから信仰が与えられていることと、主にある兄弟を深く愛していることを聞いて、いつも神に感謝しています。またあなたがたは真理の言葉である福音を聞いて天国への希望を持ち続けています。そして世界中に伝えられた福音が至る所でそうであるように、あなた方も聞いて悟った時から実を結んで成長しています。あなた方についてのこの良い知らせを伝えてくれたのは、エパフラスです。彼はキリストに忠実で、あなた方の愛をわたしに知らせてくれました。
御子キリストによる創造と和解
私はあなた方のことを聞いたときから次のように祈っています。①霊による理解力があたえられますように②知恵と理解によって神が何を望んでおられるかを悟ることができるように③いつも主に喜ばれる生き方ができますように④よい業によって神に近づくことができますように⑤他の人に親切にできますように⑥神を益々深く知ることができますように。またこうも祈っています。①神さまの大きな力に満たされて、どんなことが起っても前進し、喜びに満たされておれますように。②天国に住む権利を頂いたことに対して神に感謝するように。
神は私たちを暗黒から救い出してくださり、キリストの支配下においてくださいました。キリストは神の姿ですべての者が造られる前からおられ、すべてのものの創造者です。また教会の頭です。誰よりも先に死人の内から復活され、あらゆる点で第一の地位を有しておられます。神はご自分の全てがキリストの内に宿ることを望まれたからです。そして天地にあるすべてのものが神の元へいける道を開かれたのです。すなわち神の子イエスキリストが十字架で死なれたことによってすべてのものが神さまと平和な関係を持つことができるようになったのです。この福音から離れてはいけません。
パウロに与えられた務め
あなた方のために苦しむ事は私の務めです。神が私を遣わされたのは、異邦人(ユダヤ人以外)に福音を伝える為です。すべての人が神と和解し、神の前に立つことができるように願っています。キリストが私に働いてくださるから、この務めを果たすことができるのです。