ルツ記1章 「失意の帰郷」

「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」ルツ記1:16

くぅ~ママのちょっと一言
ルツ記の主人公のルツはモアブ出身の異邦人の女性ですが、後のダビデ王の曾祖母となる女性です。ダビデのさらに14代目にイエスキリストが誕生しますので、イエスの系図に名を連ねる女性というわけです。ルツの姑であるナオミが「私のことをマラと呼んで」と言いますが、大変つらい状況のナオミとルツでしたが、神の恵のご計画は着々と遂行していったのです。

真っ暗闇のトンネルにいるときには光は見えませんが、神は必ずトンネルの向こうに光を用意していてくださいます。ナオミとルツの人生からそのことをみたいと思います。

聖書要約
残されたナオミ
士師が世を治めていた頃のことです。イスラエルを飢饉が襲いました。ベツレヘム出身のエリメレクとナオミは二人の息子を連れてモアブの地に移り住みました。そこでエリメレクは亡くなりました。ナオミは二人の息子に妻、オルパとルツを迎えます。しかしその二人の息子も相次いで死んでしまったのです。失意の中でナオミは飢饉が終わり、故郷が豊作に恵まれていると聞き、帰郷を決意しました。
ルツの決意
故郷に帰ろうとするナオミに二人の嫁はついてこようとします。ナオミは二人にそれぞれ母の家に帰るように説得します。しかし二人は「一緒にあなたについて行きます」と言うのです。ナオミはあなたがたを嫁がせる子どもを私はもう産む事はできませんと、帰るように説得しました。オルパはやがてナオミに別れを告げて帰っていきましたが、ルツは帰りません。「あなたの民は私の民。あなたの神は私の神」と告白してナオミについていきました。そしてついに二人はベツレヘムの故郷に帰ってきたのです。
うつろな帰国
ナオミが帰ったことで町中が大騒ぎです。しかしナオミは「もう私のことをナオミ(快い)と呼ばないで、マラ(苦い)と呼んでください。全能者が私を不幸に落とされたのです。ここを出るときは夫も子どももいましたが、私はそれらのすべてを失って失意の帰郷なのですから」と言いました。二人がベツレヘムに帰ったのは大麦の収穫の頃でした。