ヨブ記1章  全財産を失ったヨブ

「私は裸で母の胎から出て来た。また裸でかしこに帰ろう。は与え、は取られる。の御名はほむべきかな。」ヨブ記1:21

くぅ~ママのちょっと一言

ヨブ記は人間が持つ深淵な問題をテーマにしています。義なる神がおられるなら、なぜ善行に励んでいる者に苦しみがあり、死が訪れるのかということです。ヨブは苦しみの中からその答えを見出します。1章はそのプロローグです。

これから起るヨブの悲劇は天上で神がご存知のことだったのです。ヨブ記を通して、神は私たちの苦しみをご存知だと知ることはなんと幸いなことでしょう。それにしてもサタンが地上をほうぼう歩き回る習性がある事も知っておきたいと思います。

聖書要約
事の起こり
ウツの地にヨブという人がいました。大変な人格者で、神を敬い、悪を避けて生きていました。彼は東の国一番の富豪でした。7人の息子と3人の娘がいました。彼らは順番に集まって宴会をすることにしていました。それが一巡りするとヨブは息子達が犯したかもしれない罪の清めのためにいけにえを屠りました。
ある日、神のみ前にみ使いたちとサタンが集まっていました。サタンは神に「どこから来たのか」と尋ねられ「地上をほうぼう歩き回っていました」と答えました。「ヨブに気付いたか。彼は正しく神を畏れ、悪を避けて生きている」と神はサタンに言った。するとサタンは「利益もないのに主を敬うでしょうか。あなたが財産を与え、祝福しておられるから当然です。もし彼の財産を奪ったら、彼は主を呪うに違いありません。」と言い返したのです。そこでサタンは神からヨブのものを一切をいいようにしていいという許可をもらいます。ただ彼には手を出さないようにと。

子どもたちが長兄の家で宴会をしていた日のことです。ヨブの元に召使が次々とやってきて、ヨブの財産である牛や羊やらくだが略奪にあったり、天からの火で焼け死んだりして一時に全てを失ってしまったと報告が入ります。その言葉が終わらないうちにまた召使がやってきて、子どもたちが集まっていた所に大風が吹いて家が倒れ、子どもたち全員死んでしまったと言うのです。
ヨブは立ち上がり、衣を裂いて髪をそり落として地にひれ伏して言いました。「わたしは裸で母の胎を出た。裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う。主の御名はほめたたえられよ」ヨブは主を非難する事はなかったのです。