イザヤ書39章 ヒゼキヤの失敗
「ヒゼキヤがその家の中、および国中で、彼らに見せなかった物は一つもなかった。」イザヤ書39:2
助産師永原のちょっと一言
「その頃」とはアッシリアの勢力がユダに向かって激しくなってきた頃であり、ユダがアッシリ攻撃を受ける36章の出来事の前、ヒゼキヤ王が病気になり、それが回復した時のことです。アッシリアの攻撃を心配する時勢の中、力を増しつつあったバビロンがユダに好意を示してきたのです。自分の協力者、理解者が出来たと心強く思うのも分からなくはありません。しかしエジプトにもアラムにも頼るなと言ったイザヤが、バビロンと同盟を結ぶかのような王の行為を歓迎するわけがありません。いや主がヒゼキヤの心をご覧にならないはずはないのです。同盟を結ぼうと真っ向からやってきたらヒゼキヤも心をかたくなにしたと思います。しかし、自分の病気の回復を喜んでくれた者に対して気の緩んだのは分かるような気がします。悪なる力はあの手この手で主への信仰に揺さぶりをかけてくるものです。
聖書要約バビロンからの見舞客
その頃、バビロンの王、メロダク・バルアダンがヒゼキヤが病気が治ったことに対して贈り物を届けてきました。ヒゼキヤは使者たちを歓迎して、宮殿にあるもの、倉庫にあるものすべてを見せました。見せなかった者は何一つありませんでした。それを聞いたイザヤは王のもとにやってきて、「あなたはいったい何を見せたのですか。使者はどこから来たのですか」と問いただした。王は遠い国バビロンから来た使者に全財産を見せたことを言いました。イザヤは「そのことで主からお告げがあった。お前の全財産、先祖から蓄えてきた全財産がバビロンに運び去られる時が来る。お前の子どもの中にはバビロンで宦官になる者がでる」と告げました。王は「神の言葉は有難いものです。」と答えました。自分の存命中は平和が続くと思っていたのです。