コヘレトの言葉9章 知恵は武器にまさる
「知恵は武器にまさり、一人の罪人は多くの良いことを打ち壊す。」伝道者の書9:18
くぅ~ママのちょっと一言
伝道者の書はこの世の現実を鋭く言い当てており、刹那的な思いになってしまいます。しかし現実を直視することは必要です。「地は混とんであって…」と創世記にあるように、神から離れてしまったこの世は「秩序」ではなく「混とん」の状態であることを知らなければならないと思います。
聖書要約
注意深く次のことを調べてみました。
神を敬う人、賢い人は神のご計画の中にあるということ。しかし神が誰を愛され、誰を憎まれるかは人間にはわかりません。善人であろうが、悪人であろうが、神に従おうが、背こうが、良い人に起こることが悪人にも起こり、悪い人に起こることが良い人にも起こります。私たちにもっとも悪い結果が誰にでも起こるのです。人の心の中は悪に満ちていて死を待つだけです。生きている時には希望がありますが、死んでしまえば何もありません。名前すら忘れ去られます。だから食べて、飲んで、楽しく暮らすことです。神はそのことを受け入れてくださいます。良い香りに包まれて、きれいな身なりをして、妻といっしょに楽しく生きることが神が私たちの労苦に対する報いとして与えられたことです。だから手がけたことは何によらずあきらめずにやり遂げなさい。生きている間しかそれは出来ないことです。
私はあらためてこの世を見て、足の速い人、強い人が必ずしも勝つわけではなく、知恵や賢さや知識が必ずしも良い生活をもたらすとは限りません。誰でも突然不運が訪れるのです。私が印象的だった事例があります。小さな町が巨大な国に攻められたとき、一人の貧しい賢人の知恵で難を逃れたのですが、貧しさのゆえに彼は感謝もされませんでした。思慮のない王が叫んだ言葉より、貧しくても賢人の語る言葉の方が値打ちがあります。またたった一度の失敗が全部を無にしてしまうこともあります。