使徒の働き12章 信じて祈る
「彼らが開けると、そこにペテロがいたので非常に驚いた。」使徒12:16
くぅ~ママのちょっと一言
その頃という書き出しですが、特定の時は示されていません。ただヘロデ大王の孫に当たるヘロデ・アグリッパ1世の時世の出来事でAD41年~44年に起こったことということです。ステファノの殉死以来、指導者的なわずかな使徒だけがエルサレムに留まっていました。民衆はキリスト者に対して強い反感をもっていました。そんなユダヤ人に気に入られようとヘロデは教会の弾圧政策を取ります。まず、ヤコブを殺害し、さらにペテロを捕らえて、獄に入れ、厳重に監視したのです。
ペテロが囚われた時、使徒たちにとってペテロを助ける手立ては皆無でした。しかし祈るという一番有効な手段が残されていました。しかしその祈りが、神さまに受け入れられたにも関わらず、祈りが応えられたことを信じることが出来なかったのはなんたることでしょう。
しかし私自身そんな祈り方をしていることがあります。例えば、治療が難しいだろうと思われるような症状の方の祈りの要請を受けることがあります。主の癒しを朝に夕に祈るわけでが、その後、完治されたという知らせを聞いたとき、びっくりしている自分がいるのです。そんな時この聖書の箇所を思い出します。もちろん癒されることだけが神さまのみ心ではありませんので、結果は様々だと思います。しかしどのような結果にも神さまが介入してくださることを信じて祈りたいと思います。またクリスチャンは万策つきた様なときでも、何もできない無力な状態になった時にも祈ることができます。何と強い生き方なのでしょう。
聖書要約
ヤコブ殺害とペテロの投獄
その頃、ヘロデ王がクリスチャンを迫害するようになりました。使徒ヤコブを殺したことでユダヤ人が喜ぶのを見て、ユダヤ人に気に入られようとヘロデはペテロを捕らえて、獄に入れ、厳重に監視します。教会は成すすべもなく彼のために熱心な祈りがささげられていました。
ペテロ、牢から救い出される
ペテロは二重の鎖につながれ、16人の兵士に監視されていましたが、ヘロデに引き出される処刑される前夜、天使が現れペテロを手引きして牢から連れ出しました。ペテロはヨハネの母マリアの家を訪れ、戸をたたきました。応対に出た女中のロデは驚きのあまり、戸を開くのも忘れてペテロのために祈っていた人たちにペテロが戸口にいることを告げましたが、人々は信じることが出来ません。しかしペテロが戸をたたき続けたので、人々が戸をあけ非常に驚きました。ペテロの説明で主がなされたみ業に感謝したのでした。一方ヘロデは主がされたことなど分からず、ペテロを逃がした番兵を処刑するように命じました。
ヘロデ王の急死
そのヘロデ王ですが、ティルスとシドンの町はエルサレムから食料の供給を受けていたのですが、何らかの理由でこの地方の領主ヘロデの機嫌を損ね、供給を得ることが出来なくなりました。ティルスとシドンの人々はヘロデの侍従官を通じてヘロデと和解する機会を計っていました。その和解が宣言される日、ヘロデの姿を見た人が「神の声だ」と叫びました。するとたちまちヘロデは神に打たれ、息絶えました。そのような出来事からも、神の言葉は益々広まっていきました。エルサレムに来ていたバルナバとサウロは、バルナバのいとこのマルコを連れてをアンティオキアに帰っていきました。