ガラテヤの信徒への手紙1章 他の福音はない

「もし今なお人々を喜ばせようとしているのなら、私はキリストのしもべではありません。」ガラテヤ1:10

助産師永原のちょっと一言
ガラテヤの信徒への手紙はコリントの信徒への手紙同様パウロが書いたものです。ガラテヤの教会にユダヤ主義的なキリスト者が入り込んできたのです。彼らによってあやまった信仰を持つようになったガラテヤの危機を聞いて、パウロが書き送ったのです。コリントに書き送られた手紙より前に書かれているようです。コリントの教会と対照的なのはコリントの教会には無律法を戒めていますが、ガラテヤの教会へは逆に律法主義に片寄った人々に対して、福音を語っているという点です。
宗教改革者ルターは「この手紙と結婚した」というほど惚れ込み、16世紀の宗教改革を推進する原動力になったのだそうです。福音の真理とキリスト者の自由を宣言しており、新約聖書の中で最も福音的な香りの高い文書と言われています。「生まれながらに罪人である人間が、神との関係を回復する救いの道は、律法を守ることではなく、ただ神の恵み、キリストの福音を信じる、信仰のみ。キリストを信じて神との交わりを回復した者は、聖霊を受けて、真の自由が与えられる。」ということなのです。この手紙を通して、福音の真理とキリスト者の自由味わいたいと思います。

聖書要約
挨拶
イエス・キリストとキリストを死者の中から復活させられた神とによって使徒とされたパウロとわたしの兄弟一同から、ガラテヤ地方の教会に書きます。父なる神と、主イエス・キリストがあなた方に平安と祝福を与えて下さるように。そして神のご計画どおり、わたしたちの罪のために死んで、わたしたちを救い出して下さった神に栄光がありますように。
ほかの福音はない
こんなに早くあなた方が神から離れるとは思ってもみなかったです。神がキリスト・イエスを通してあなた方に永遠のいのちをあたえようと招いてくださったのに、あなた方はもう天国への救いの道からかけ離れてしまっています。キリストの真理がまげられた福音を伝える者にだまされているのです。救いの道以外の道を説くようなものは神に呪われるべきです。私は人の歓心を買おうとしているのではなく、ただキリストのしもべとして、神に喜ばれようとしているのです。
パウロが使徒として選ばれた次第
私があなた方に知らせた福音はキリストから啓示を受けて知らされたものです。以前わたしが先祖からの伝承である律法を守るために人一倍熱心で、クリスチャンを人一倍熱心に迫害する者でした。しかし神が御子を私に示して、イスラエル人以外の人々に福音を知らせる使命を与えられました。迷うことなくわたしは主のしもべとなりました。3年後ケファ(ペテロ)の所に行って、15日間滞在しました。その他に会った使徒はヤコブです。その後シリア、キリキア地方に行きました。ユダヤのクリスチャンとは顔見知りではありませんでしたが、彼らは「かって我々を迫害していた者が今は福音を述べている」ということで神をほめたたえていたのです。