ピレモンへの手紙 心の友オネシモ

「そのオネシモをあなたのもとに送り返します。彼は私の心そのものです。」ピレモンへの手紙12節

助産師永原のちょっと一言
ピレモンはパウロから指導を受けてクリスチャンになった信仰の厚い人物です。ピレモンの家はコロサイの信者達の集会場となっていたようです。そのピレモン個人に宛てた手紙です。もっとも短い手紙だそうです。
当時は奴隷制度が労働力として社会を支えていたようです。ただ征服されて囚われて奴隷になったものには高い教養を持っている者もあったということです。しかし社会になくてはならない制度であり、奴隷は主人に逆らう事は許されず、もしそのようなことがあれば重い刑罰が課せられたようです。そんな時代背景を考えると、主にあって兄弟になったというパウロの考えは画期的なものだったと思います。神のみ前ではすべての人は平等なのです。

聖書要約
挨拶
キリスト・イエスの囚人であるパウロとテモテからピレモンの家の教会の人々へ。父なる神と、主イエス・キリストの恵みと平安があなたがたにあるように。
フィレモンの愛と信仰
わたしは祈りの度にこれまでのあなたとの交わりを思い出して、主に感謝の祈りを捧げています。また人づてにあなたの愛と信仰を耳にしていつも神に感謝をささげています。さらにあなたの愛の行為が人々の心を捉え、その生活まで変えられることを願っています。またわたし自身もあなたの愛で慰めを得、元気づけられています。
パウロ、オネシモのために執り成す
さて本題に入ります。あなたを見込んでお願いがあるというのです。というのは、ピレモンの家の奴隷であったオネシモが逃亡中に、キリストの囚人となっているこのわたしと出会い、信仰を持ったのです。彼は以前はあなたにとって役に立たない者でしたが、今は役に立つ者になっています。わたしの心であるそのオネシモをあなたの元に送り返しますから、温かく迎えてやってほしいのです。わたしの下に引きとめておきたいのですが、あなたの承諾なしには何もしたくありません。オネシモを許してやってください。オネシモが逃亡したのは、永遠にあなたのものとなるために、他ならなかった。しかも奴隷ではなく私たちの兄弟として。わたしを友と思ってくれるなら、わたしを歓迎するようにオネシモも迎えてやってほしい。もしあなたに損害を与えて逃げていたのしたら、私がそれを弁償します。あなたの魂が救われたのは私の助けのおかげでしたが、その私に対するあなたの負債はいいことにしましょう。愛する友よ、あなたの愛にあふれた行動を期待したい。またわたしもそちらに行きたいと思っています。
結びの言葉
キリスト・イエスについて語ったために私と共に囚人の身となっているエパフラスから宜しく。マルコ、アリスタルコ。デマス、ルカからも宜しく。主イエスの恵みがあなた方の霊と共にあるように。