列王記第一1章 「ダビデの晩年」
「主は生きておられる。主は私のたましいをあらゆる苦難から贖い出してくださった。」列王記第一1:29
くぅ~ママのちょっと一言
列王記はダビデ王の臨終間近の記録からソロモンの即位と治世、そしてソロモンの死後の王国の分裂、そして北王国イスラエルの滅亡と、南王国ユダの滅亡までの王国史が書かれています。その時代時代にエリややエリシャの預言者が登場してきます。
1章ではダビデの晩年が描かれています。体を人に暖めて貰うほどダビデは年老いました。30歳で王となり、在位40年間ということですので、70歳ということでしょうか。主に導かれ、主に赦され、主に守られた人生でしたが、ウリアのことや、人口調査のことなど主に背いたこともありました。また辛い逃亡生活を余儀なくされました。色んなことがあった人生でしたが、ダビデは晩年、ソロモンへの王位継承に際して「あらゆる苦しみから救ってくださった主は生きておられる」と告白しています。
この言葉を繰り返して読むにつけ、味わい深い言葉だと思います。このような言葉をしみじみと言えるような晩年を迎えたいものです。「雨が降っても晴れるや~(ハレルヤ!)」涙の時も喜びの時もハレルヤー!です。
聖書要約
王位継承の争い
ダビデ王は年齢を重ね、毛布を何枚重ねても体が暖まらないほど衰えました。若い娘を側女としておき、王の体を暖めさせたほどでした。
王位継承問題が持ち上がったのはその頃です。アムノン、アブサロムの弟のアドニヤが将軍ヨアブと祭司アビアタルの支持を得て、政府高官や兄弟を招待して自ら即位式を挙行したのです。但し、兄弟の内、ソロモンだけはよびませんでした。また祭司ツァドク、ベナヤ、預言者ナタンやダビデの勇士達は招きませんでした。
ナタンはソロモンの母バト・シェバに、ダビデに約束どおりソロモンが王位を継がせてくださるように言うようにと助言し、ナタンも同席して口ぞえしました。ダビデは神に誓って言いました。「わたしの命のあらゆる苦しみから救ってくださった主は生きておられる。あなたの子ソロモンがわたしの跡を継いで王となり、わたしに代わって王座につく。イスラエルの神、主にかけてあなたに立てた誓いをわたしは今日実行する」と。
そこでソロモンは王のらばに乗ってギボンに下り、祭司と預言者によって油注がれ、王となったのです。「ソロモン王万歳」と町は新しい王の即位を喜び祝いました。
その騒ぎの理由を知ったアドニアと食事をしていた者たちは恐ろしくなってすごすごと逃げ帰りました。アドニアも天幕に入り、祭壇の角をつかんでソロモンに命乞いをしました。ソロモンは人を遣わしてアドニアを祭壇から下ろさせました。ソロモンの前にひれ伏すアドニアをソロモンはあっさり赦し、家に帰らせました。