列王記第二3章 「モアブとの戦い」


「しかしアハブが死ぬと、モアブの王はイスラエルの王に背いた。」列王記第二3:5

く~ママのちょっと一言

モアブ対イスラエル、ユダ、エドムの連合軍の戦いは神の言葉どおり連合軍の圧勝でした。しかしモアブの王がモアブの神ケモシに次に王となるわが息子を人身犠牲として捧げたことで、モアブ人のイスラエル人に対する怒りは燃え上がり、イスラエル軍は退去を余儀なくされます。この事は19世紀初めに発掘されたモアブの碑文に書かれており、現代ルーブル博物館に所蔵されているそうです。モアブの王がケモシの神の助けによりイスラエル人に勝利を収めたとされているのだそうです。
今も地球のどこかで戦いが繰り広げられています。地球に戦いのない平和な時が一時でもあったでしょうか。支配する国やされる国、また豊かな国と貧しい国などの差がなくなり、地球に住む全ての人が笑顔で暮らせる日がやってくることを願います。

聖書要約
イスラエルの王ヨラム
ユダではヨシャファトが王になって18年目にイスラエルではアハブに代わってヨラムが王になりました。ヨラムは12年間王位にありましたが、父母ほどではないまでも偶像礼拝の罪を犯し続けました。
そのイスラエルに長年10万匹の小羊と10万匹分雄羊の羊毛を貢物として納めていたモアブの王はアハブ王が死ねとイスラエルに反旗を翻しました。
ヨラム王はイスラエル軍を招集してモアブを攻めようと考えました。ユダのヨシャファトにも協力を得、エドムからの援軍も加わって、荒野の道を7日間進んだのですが、そこで家畜の飲み水が底をついたのです。ユダのヨシャファトが「預言者がいたらどうすればいいか分かるのに」と言うと、ヨラムはエリシャがいることを思い出し、3人の王はエリシャを尋ねて行きました。エリシャはヨラムに「あなたのご両親が信じた偽預言者に聞けばいいのに」と皮肉を言いながらヨシャファト王に敬意を払い、主のみこころを伝えたのです。それは「涸れたた谷に溝を掘ると水があふれる。しかしそんな事は神の目には小さいことである。神はモアブをあなたたちの手にお渡しになる。モアブの良い地を石ころで台無しにする」というのです。その言葉通り、翌朝あたり一面が水で覆われました。戦闘準備をしたモアブ人は太陽が水面を真っ赤に照らしているのを見て、敵が同士討ちをして血を流していると思い込み、戦利品を奪おうとイスラエル陣に攻め込んだとところ、イスラエル人がモアブ人を迎え撃ったのです。町を破壊し、肥沃な耕地に石が投げ込まれ、木は倒されたのです。モアブの王はエドムの王に向かって突進しましたが果たせませんでした。この困難な状況を打開しようとモアブの王は城壁の上で自分の長男をモアブの神に焼き尽くすいけにえとしてささげたのですが、そのことでモアブ人はイスラエル人に対して激しい怒りが起こったため、イスラエル軍は自国に退散しました。