マタイによる福音書15章 謙遜と服従の信仰生活


「ただ、小犬でも主人の食卓から落ちるパン屑はいただきます。」マタイ15:27

くぅ~ママのちょっと一言
安息日の論争でイエスに殺意を抱いたユダヤ人の教師たちはわざわざイエスの所にやってきて議論を吹きかけました。「言い伝え」と言うのは律法についての説明や追加的な律法で、口伝律法といわれるものです。イエスはそれに対して「言い伝えを守ることより、神さまの前にどう生きているかが大切なのだ」とおっしゃいました。
21節以降は異邦人への癒しについてです。異邦人の女性の謙遜な信仰にイエス様はお応えになります。私たちも謙遜と服従をもって信仰を表すものでありたいと思います。そしてその後、異邦人のこの町でも多くの奇跡のみ業が行われました。 32節は異邦人に示されたパンの奇跡です。7つのパンとわずかな魚で男だけで4千人のお腹が満たされたのです。聖書の中で「パン」が語られる時はただ単なるパンとは違い、「いのちのパン」としての主イエスが人々を豊かに養しなってくださることを意味していると考えることが出来ます。ガリラヤ伝道の最後に5千人を養う奇跡があり、異邦人伝道の最後にも4千人を養う奇跡があり、そして、エルサレムにおいて最後の晩餐でパンを裂かれたことも意味深いと思います。

聖書要約
グッド昔の人の言い伝え
パリサイ派の人と律法学者がイエスに言いました。「あなたの弟子は食事の前に手を洗うと言う昔の人の言い伝えを守っていない」と。イエスは「あなたたちこそ、自分たちの言い伝えのために神の掟を守っていない。『父母を敬え』と神の掟にあるのに、あなたたちは神殿に供え物をすると言えば、父母の面倒を見なくていいと言って、神の言葉を無にしている。」そしてイエスは群衆に言われました。「掟で食べてはいけない物を食べても汚れはない。人を汚すのは口から出る言葉であり、思いなのだ」と。弟子がイエスの所にやってきて、「パリサイ派の人たちはかんかんに怒っていますよ」と言いました。イエスは「彼らは盲人の道案内をする盲人です。放っておきなさい」と言われました。先ほどの意味を問うペテロにイエスは「口からはいる物は腹に入って外に出るだけです。ところが悪い言葉は悪い思いから出て人を汚すのです。それは悪意、殺意、姦淫、盗み、悪口などです」と教えられました。
グッドカナンの女の信仰
イエスはティルスとシドン地方に行かれた時、カナンの女が「主よ、ダビデの子よ、わたしを憐れんで下さい。娘が悪霊に苦しめられています」と叫びながらついてきました。弟子が「追い払って下さい」とイエスに言うと、イエスは「わたしが遣わされたのはイスラエルの民を救うためで、外国の人のためではない」と言われました。それでも女はひれ伏し「主よ、どうかお助け下さい」と言いました。イエスは「子どもたちのパンを取り上げて犬に投げてやるのはよくない」とお答えになりました。女は「おっしゃる通りです。しかし食卓の下にいる仔犬でも落ちたパンの屑は食べさせてもらえます」と言いました。それをお聞きになったイエスは感心して「あなたの信仰は見上げたものだ。願いをかなえてあげよう」とおっしゃいました。ちょうどその時、娘の病は治りました。
グッド大勢の病人をいやす
ガリラヤ湖のほとりの山に登られ座っておられるイエスの下に大勢の群衆が体の不自由な人や病気の人を連れてきました。イエスはこれらの人々を皆いやされました。人々はそれを見て、イスラエルの神を賛美しました。
グッド4000人に食べ物を与える
群衆は3日間もイエスと一緒にいました。空腹で帰しがくないとイエスは弟子に言いました。手にあるのは7つのパンとわずかな魚でした。イエスはそれらを手にして感謝の祈りを唱えて裂き、弟子たちに渡されました。そこにいたのは男だけで4000人でしたが、人々はそれを食べ満腹になりました。パンの屑を集めると7つのかごいっぱいになりました。イエスはその後舟に乗ってマガダン地方に行かれました。