レビ記13章 「皮膚病と汚れについて」

「その患部が彼にある間、その人は汚れたままである。彼は汚れているので、ひとりで住む。宿営の外が彼の住まいとなる。」レビ記13:46

くぅ~ママのちょっと一言
ここでは重い皮膚病とカビの診断と取り扱いについて記されています。この皮膚病を口語訳聖書では「らい病」と訳されていましたが、「ハンセン氏病」を指しているのではないとのことです。祭司は皮膚病の感染を防ぐことと、カビの繁殖を防ぐことを目的とした診断が求められました。感染の危険性があった場合、祭司から「汚れ」を宣言されます。すると本人は衣服を裂き、髪をほどき、口ひげを覆わなければなりませんでした。これは親族の死に直面したときの動作を表しています。そして自ら「汚れている」と言わなければなりませんでした。日本にもらい病差別の悲惨な歴史があります。これらのことは病気だけではなく、人格そのものへの否定が悲劇を産みました。しかしイエスキリストは、汚れた者とされていたこのような人たちを排除することなく、むしろ親しく声をかけ招かれたのでした。人は色々な事情を抱えて生きていますが、人格的には対等です。私たちは、比較したり、優劣をつけたり、優性思想を持つことは絶対にしてはいけないことです。イエスキリストは私たちにそのことを教えてくださいました。

聖書要約
皮膚病
神はモーセとアロンに次のように言われました。皮膚に湿疹、斑点、疱疹が生じている場合は祭司のところに連れて行き、そこで祭司はそれが①清いものか、②隔離して様子を見る必要があるのか、③汚れたものとして宿営の外で住む必要があるのかを判断します。
重い皮膚病かどうかの判断は「患部の毛が白い、症状が皮下組織に及んでいるか」ということです。その時は宿営の外に出されます。もし疑わしい時は1週間隔離して、大丈夫ならもう1週間後に再度大丈夫なことを確認して、さらに1週間の隔離が必要でした。そこで大丈夫であれば「清い」と宣言され、衣服の水で洗って清くなります。再発するようであれば「汚れている」として宿営の中では暮らすことはできませんでした。
慢性の皮膚病の診断は「白い湿疹と毛が白くなることと湿疹の部分がただれている」かどうかが基準です。肉のただれがあれば、すぐさま宿営の外にだされます。もし全身が白くなっていれば治っているので「清い」とされます。
皮膚の炎症の診断は一度治って再度炎症が起きた場合に祭司に見せます。「症状が皮下組織にまでおよび、毛が白くなっている」と重い皮膚病として宿営の外に出させます。但し症状が進行していると判断した時は隔離は1週間のみ。
やけどの診断も炎症と同様です。
頭や顎の白癬の診断は毛が抜けたり切れたり、毛髪や髭が黄色くなったり、症状が皮下組織に及んでいるかどうかが判断基準となりました。黒い毛があればこの病気ではないと判断。
白い疱疹は重い皮膚病ではないので清いとされました。
頭部の毛が抜けて、そこに赤みがかった白い症状がでれば重い皮膚病と診断されました。
 重い皮膚病と宣言された者は衣服を裂き、髪をほどき、口ひげを覆い「私は汚れたものです」と言って、宿営の外で暮らさなければなりませんでした。
衣類にカビが生じた時の処置も広まるようであったり、水で洗っても元の状態に戻らない時は焼き捨てますが、広がりがなければそこを切り取り、水で洗ってって使うことができました。